プロフィール
JIN ISHIKAWA
石川 仁
探険家 葦船航海士
(社)ONE OCEAN 代表理事
カムナ葦船プロジェクト 代表
日本葦船協会 代表
〜太古の智慧をつなぐ旅〜
生と死の境界線に身を置いたとき、この星には意思があると感じた。
葦船(あしぶね)とは、行きたい所に向かう船ではなく、自然と共に行くべき場所にたどり着く船のこと。いつどこに辿り着くか分からないという一見無謀な航海は、人間が自然をコントロールしていくのではなく、自然にゆだねるという感覚を思い出すための航海だ。時代とともに忘れられていった草を束ねたこの船から教わることは多いと感じる。
北米、中米、南米、ポリネシア、ミクロネシア、メラネシア、そしてアジア、そこには類似した神話や生活習慣、古代の遺跡などが今も残っている。
環太平洋にバラバラになりながらも残る古代から伝わる智慧。
これらを葦船などの古代の船が海を渡ることを通して海で生きる知恵を繋げていた時代があったのではないだろうか?
「葦船が自然と人を、人と人、バラバラになった文化をも繋ぐ」
薄れかけているその道を辿り、自然と人とをつなぐ葦船から学んだ感覚を未来に伝えて行くいくことが、葦船に魅せられた目的であり人生をかけた役割なのだと信じ、古き記憶を現代に呼び戻す時間の旅を続けている。
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1987年〜1989年 アメリカ、南インド、ヨーロッパ、東アフリカへ放浪の旅。
1990〜1991年 半年かけて、ラクダとともにサハラ砂漠2700キロを単独で歩く旅。
1992年 アラスカ最北の町ポイント・バローで 1ヶ月半、イヌピエットの人たちと生活を共にしウミヤック(獣革舟)の造船に参加。
1993 4ヵ月半かけて、千葉から鹿児島を経由して屋久島まで自転車での旅。
1994年 米国サンディエゴから陸路で南米へ。 コロンビアのオリノコ川の支流800キロを2ヶ月かけて丸木舟で川下りの旅。
1995~1996年 クスコ(ペルー)に住み、1年半現地でガイド(チチカカ湖、マチュピチュ)をする。その間ガイド仲間とお祭り隊を結成。チチカカ湖を4ヶ月かけて葦船で一周。旅の途中スペイン人の冒険家キティン・ムニョス氏と出会い、同氏主宰の「国連公式プロジェクト「エキスペディション・マタランギ」」にクルーとして参加する約束をかわす。
1996~1997年 ラパヌイ(イースター島)に8ヶ月滞在し、キティン・ムニョス氏のもとエクスベディションマタランギ「葦船マタランギⅠ」の製作に参加。
1998~1999年 ムニョス氏の「葦船マタランギⅡ」の製作に参加。乗組員として乗船。アリカ(チリ)港より出港し、ポリネシアのマルケサス諸島に入港。88日間8000キロの 航海。
2000〜2002年 ムニョス氏の「葦船マタランギⅢ」の製作に参加。乗組員として乗船。バルセロナ(スペイン)より出航。モロッ コを経由してカーボベルデ諸島に入港。2ヶ月間3000キロを航海する。
2002年 「葦船マタランギⅢ」の航海が終わり日本に帰国後、日本の葦船文化を復興する為、チチカカ湖のトトラ舟のつくり方を元に、トトラとは性質の違う日本の葦でも作れるよう、また短期間で大勢が楽しみながら舟作りに関われるようにと石川仁が実践と研究を兼ねて編み出した独自のメソッドを用い、日本各地で1人〜4人乗りの小型の葦舟作りワークショップ「葦舟学校」を始める。
「カムナ葦船プロジェクト」を設立。
2003年 世界水フォーラムに参加。「葦船淀川丸 (10m)」を製作しオープニングイベントで淀川を下る。
2004年 太田川に葦舟を浮かべる会主催で、「葦舟みたま号(12m)」を製作。広島市太田川より宮島まで航海。朝日放送主催で、「葦船あさひ丸(13m)」を製作。大阪湾を航海。
2005年 神戸パピルス研究所主催でパピルス船「弦次郎丸(11m)」製作。神戸港にて模擬航海。
2005年 カムナ葦船プロジェクト主宰で、「葦船 カムナ号」を製作。高知県足摺岬より出航し、 東京都神津島まで日本初の葦船での外洋航海をする。13日間1000キロの航海。
2007年 伊豆大島にて香殿(為朝)神社立替えの棟梁。
2010年 COP10連動イベントとして、えびす町内 会主催で、12mの「葦船ひかり」を製作。 愛知県名古屋市熱田区七里の渡しで進水式を行い名古屋港より出航、桑名七里の渡し跡(三重県 桑名市)、 津ヨットハーバー(三重県津市)、豊北漁港NJMマリーナ(三重県伊勢市)を経由、神社港 (三重県伊勢市)に入港。 5日間111キロを航海する。
2013年 韓国順天国際庭園博覧会2013で海外初の葦船学校を開催。
2012年〜2013年 葦船での太平洋航海に備え、航海術向上の為ヨット(アマナ号)による日本一周の航海。2013年9月千葉県館山港に帰港。
2014年9月 一般社団法人ONE OCEAN設立
2015年2月 太平洋葦船航海の為のリサーチを開始
2016〜2018年 国立科学博物館 海部氏の「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」へ草舟の設計・製造監修・航海の担当で参加
2018年 葦船によるサンフランシスコからハワイ諸島までの太平洋航海実現に向け「一般社団法人 EXPEDITION AMANA」を設立
2018〜2020年 サンフランシスコ・ベイエリアで9mの葦船試作のため葦刈りなど準備を進めていたがパンデミックにより延期。
2023年 EXPEDITION AMANAを再開。太平洋航海の1/2サイズ9mの試作葦船を製作。船体のバランス、帆走性能のテスト航海を実施。
2024年 サンフランシスコ〜ハワイの葦船での太平洋航海に向けてプロジェクト進行中。
現在までに、ワークショップなど計320艘の葦船を製作。(10mを超える大型船7艘を含む)
*「葦船作りのワークショップ(各地で開催されている葦船学校etc..)」は、石川仁がチチカカ湖のミゲル師から学んだつくり方をもとにワークショップとして日本の葦で作れるように 20 年かけて独自に研究・開発した葦船製作教授法です。
*草の舟とはなにか?いつ、どこからはじまり、どのように使われてきたのか?伝説・伝承・歴史の中のみならず、葦、ガマ、い草、フトイ、竹、笹など、それぞれの地域に生息する素材の特徴について独自に研究・航海を繰り返すことを通し、現在では草を束ねた船の制作/航海のみならず、人類の拡散における草の舟の役割について、独自の視点、自説を持ち伝えています。
エクスペディション・アマナ
サンフランシスコからハワイを目指す
葦船アマナ号による太平洋航海プロジェクト
写真をクリックするとアマナのHPへ飛びます
関連サイト
石川仁 太平洋航海プロジェクト
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カムナ葦船プロジェクト
KAMUNA
Facebookページでもプロジェクトの
進捗情報を更新しています
葦船学校のご案内 ギャラリー
葦船職人養成講座 カムナBlog等
OCEAN TRIBE!
ONE OCEAN 〜Dance with Ocean〜
葦船とは、行きたい場所に向かう船ではなく自然と共に行くべき場所にたどり着く船のこと。いつどこに辿り着くのか分からないという一見無謀な航海は、人間が自然をコントロールしていくのではなく、自然にゆだねるという感覚を思い出すための旅。そしてそんな海から学んだ感覚を伝えていくことが葦船の目的であり役割なのだと信じている。
石川 仁 JIN ISHIKAWA